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研修旅行

研修旅行2019年 ~「建築の価値」の再考~

副支部長  松井 正

11月21日、県西研修旅行で都内の建築を巡りました。
プリツカー賞を受賞されている妹島和世氏の最新作である「日本女子大学図書館」、JIA25年賞を受賞されている阿部勤氏の設計された「賀川豊彦記念松澤資料館」、昭和11年に建てられた大森茂氏・臼井弥枝氏が設計された代表的華族邸宅である「和敬塾本館(旧細川伯爵邸)」の見学をしました。
今回のテーマは「建築の価値」の再考。時代も構造も用途も異なる3つの建築を一度に見る事で、各々が感じる建築にとって大切なモノを考える機会となればと思い企画をしました。
昼食はKAJIMA DESIGNの設計による木を見せた耐火木造建築を実現させた「オトノハカフェ」、夕食は忘年会を兼ねて小田原駅近くの飲食店でとりました。
例年以上に今年は会員の方に参加いただきました。来年以降も多くの会員に参加いただければ幸いです。

賀川豊彦記念松澤資料館
中庭を中心に空間を展開する手法は異用途だが、阿部氏の自邸にも見られる構成。私の勤務していた事務所の所長も阿部氏と同様に坂倉準三建築研究所出身であるため、作品の共通性や差異を興味深く拝見した。

日本女子大学図書館
敷地の高低差を生かしながら各フロアーのまわりを回遊できるように巧みにスロープが設けられている。単なる本を読むだけの施設でなく他者との交流を図ることを意図されている。施工精度が高い。


研修旅行2009年 ~庭園・文化財建築・近代建築をたずねる旅~

企画業務委員長  松井 正

12月5日の早朝、バスは横浜・横須賀方面を目指し出発しました。
今回は県西支部の名物企画(?)とまで言われるようになってきた「よろず塾」とのコラボレーション企画で庭園のスペシャリストである植周造園㈱の大胡周一郎氏から庭園に関するレクチュアーを受けた後に大胡氏が携わっている旧河合玉堂別邸庭園の見学を同伴して頂きながらの非常に有益な時間を過ごす事が出来ました。
また現世に壮厳な浄土を建築と庭園で表現した浄土式庭園の貴重な存在として名高い評価を受けている称名寺庭園でも専門員の方による解説を受けながらの見学でより見聞が広がったのではないかと思われます。庭園を見た後は一般公開したばかりの伊藤博文公別邸を見学して建築と庭との融合を感じ取った後に最後の目的地である横須賀美術館に行きました。
ここでも企画業務委員の手配が良く(??)学芸員の方による非常に詳しい解説と展示室等の空間だけなく普段は見学させてもらえないサービス部門まで見学させていただきました。
学芸員の方からの解説を聞きながら設計という行為の尊さ・責任というものを改めて熟考した貴重な1日となりました。
来年も参加者にとって身になる旅行を計画しますので沢山の方の参加をお待ちしております。


研修旅行2008年 ~県西の小さな旅シリーズ~『上州路の美術館をたずねて』

毎年1回以上実施しております「県西の小さな旅シリーズ」、本年度は美術館自体の見学をターゲットに、企画研修委員会が構想を練りました。本年度は、思い切ってバスを貸しきって上州路まで足を伸ばし、夜には都内で親睦会を実施することにしました。
目指すは、高崎市内に位置する『群馬県立近代美術館(設計 磯崎新)』と、館林市内に位置する『群馬県立館林美術館(基本設計 ㈱第一工房)』です。7月18日(金)早朝、20名ほどの「夢」も「恋」も「野望」も多き建築士たちが乗車したバスは、小田原厚木道路→東名高速道路→関越自動車道を経由し、一路目的地を目指しました。
やがてバスは藤岡ICを降り、緑が豊かな県立群馬の森の中にたたずむ『群馬県立近代美術館』に到着しました。雨に煙る中、シルバーの外壁が、当時の磯崎氏の設計活動を甦らせました。
美術館の沿革については、S46.11美術館設計を磯崎新に委託、S47.10建設工事着工、S49.3竣工し、S49.7に、群馬県立近代美術館発足の後に開館とのこと。その後、平成に入っていくつかの増築を重ね、H15.9には入館者数が400万人を突破したそうです。開館して以来、30年以上にわたって芸術に接する機会を地域に提供してきているようですが、磯崎氏の設計は、建物内部への光の取り入れ方に工夫がなされ、現代美術の鑑賞にふさわしい建物を実現していました。残念ながらおよそ1ヶ月前に「磯崎新 七つの美術空間」の企画展が終了していましたので、帰り際にはミュージアムショップで企画展の図録や、センスの良いデザイングッズを買いました。
さて、昼食が気になる時間になり、北関東自動車道を経由し桐生市内に向かい、桐生織物センターで、そばとうどんの食べ放題に舌鼓!料金は一人¥1050円。満足満足!桐生は織物で有名なところで、織物の歴史等も見学ができ、少しですが、この地域に触れることができました。 そして、次の見学地『群馬県立館林美術館』です。多々良川付近に広がる、広大な敷地の中に低層の建物が存在しています。芝生等の低木に囲まれているこの建物は、空に向かって開けていました。美術館の沿革については、H8.12美術館基本設計を㈱第一工房に委託、H9.6建設推進委員会設置、H11.3着工し、H12.12竣工し、H13.10開館とのこと。県立近代美術館のある高崎市から遠隔地にあたる県東部に位置しており、群馬県内で2館目の県立美術館として開館して以来、より多くの県民の方々に美術作品鑑賞の機会を提供することを目的として、企画展示や群馬県の所蔵する国内外の作品によるコレクション展示のほか、様々な教育普及事業を行っているようです。建物と周辺環境とのバランスが非常に良く、見事なランドスケープで、訪問者に気持ち良さを与えていました。
夕方に差し掛かり、見学が終わるころには、雨があがり太陽が顔を覗かせました。
一行は館林ICより東北自動車道を経由し都内へ。本日の締めの行事が、待ちに待った親睦会です。
夜の池袋駅東口に降り立った一行は、個室ダイニング「夜桜美人」へ入店しました。江戸時代の遊郭をコンセプトにした店内は赤と黒が基調。小さな神社や石畳の路地があったりと、時代劇みたいな雰囲気の中、大いに親睦を深めることができました。今後も、より有意義な企画をして、創造を豊かに、見聞を広め、親睦を深めていきたいと考えております。より多くのご参加をお待ちしています。


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